台風到来直前!槍ヶ岳 北鎌尾根 〜その①〜

台風到来直前!槍ヶ岳 北鎌尾根 〜その①〜

槍の北鎌尾根に挑戦してきました

北鎌尾根は数々の歴史が刻まれた北アルプス随一のクラシックルート、通称「キタカマ」。

加藤文太郎、松濤明などが壮絶な死を遂げるなど、ルートの厳しさとその歴史は登山者の憧れとなっています。

その北鎌尾根に行きたいと思って、昨年も計画したんですが台風直撃でやむを得ず断念。

今年こそはリベンジを…さてお天気味方してくれるのかな?

キタカマのおさらい

北鎌はアルパインクライミングの入門ルートと言われるバリエーションルート。

まずは体力、そしてある程度の岩登り技術が必要かと思います。当たり前ですがヘルメットやザイル、ハーネス、カラビナ等の登攀装備、幕営の用意、食料、そして水が必要で、これらの重荷を背負ってのクライミング、ルートファインディング能力が問われます。

北鎌のしんどいところは、まず取り付きまで所要時間が長いです。当然疲れます。そして岩場の登り降り、ザレたギリギリのトラバースなどが連続するので神経を使います。尾根自体の長さで5km以上、標高差約1,600m。

天候が悪く視界が効かない場合や、岩場のフリクションが落ちる場合は非常に難しくなると思われます。

今年の天気は

山行計画は、2014年10月11日〜13日の3連休。10日の夜に大阪を出発して上高地に入り、水俣乗越経由で北鎌沢出合から北鎌尾根を目指す計画です。

そして天気は、台風19号接近…。おいおい今年もかよ〜、って感じで計画しているメンバー(6名)とも話をしていたのですが、台風のスピードが予想よりもかなり遅く、天気予報と直前までにらめっこし、核心となる二日目の天気がなんとか持ちそう!ということで決行することに。いよいよ北鎌へチャレンジです。

 

10月11日(土)

沢渡駐車場からバスにて上高地へ。紅葉の美しい10月の3連休にしては人が少ない…、やはり台風のせいで自粛している方も多いのかもしれません。

まあそれでも沢山人は歩いてますが…、さすが上高地、北アです。

5:37に上高地バスターミナルを出発して、平坦な道を歩きます。途中、徳沢などで休憩を挿みながら進みます。

2014-10-11 07.30.03

7:25 徳沢です、今のところ天気は上々でかなり人も歩いてますね。

10:15 槍沢ロッジ
このあたりはまだまだ元気です。

2014-10-11 10.16.15

10:52 ババ平 を通過、テントも数張って感じです。

2014-10-11 10.53.19

そこから大曲り分岐を経て、水俣乗越へ。

2014-10-11 11.28.34

まずはここが大変でした…東鎌尾根までの激登り、ザックが重くのしかかりスタミナを奪います。

大曲りから1時間20分ほどで水俣乗越へ到着。それにしても天気が良く暑いっ!

2014-10-11 12.46.31

12:45  水俣乗越

もう疲れていて、カメラの構図も悪っ!メンバーのOさん、すいません。

ここから今度は急なザレ場を下ります。ストックがあったほうが有効かもです。明日の稜線歩きではおそらく必要ありませんが…。

2014-10-11 12.58.57

途中で北鎌の稜線が見えました、明日はあそこに登るんや〜と思うとモチベーションもアップ!と言いたいところですが、急坂を下りきったあとに待ちかまえていた「ゴーロ歩き」が最後にキツい。二日目の天気が気にかかるので、少しでも前進するため本日中に北鎌のコルまで進もうかという案もありましたが、ムリでした。

ちょっと時間が計画していたよりもかかっている感じです。

2014-10-11 14.06.58 2014-10-11 14.07.05

そして、かなりくたびれながらも今日の寝床(テン場)の北鎌沢出合になんとか到着。先行パーティーがいたので分かりやすかったですが、初めてやと通り過ぎてしまいそうな感じです。

沢の水は涸れていましたので、北鎌沢の右俣を少し登ると水が出ていましたので、今日の晩ご飯、明日の水などを汲み、その後、お鍋で夕食です。

2014-10-11 15.43.00

15:40 北鎌沢出合に到着。左に見えるのは先行パーティーです。

ご飯は超美味しく、「高野豆腐のなべ」と「アルファ米のピリ辛雑炊」でした。ご飯を食べて、少しお酒などを飲んで、18:30頃には就寝です。

明日は写真の中央部分の沢を稜線まで登り、いよいよ北鎌の核心部分へ。

体力は大丈夫なんやろか?

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