ワンデイ劒岳 早月尾根日帰り
早月尾根 日帰り登山
剱岳は北アルプス北西に位置し、厳しく天空を切り裂くアルペン的山容は人気だが、数多くある日本の名山の中でもとりわけ厳しい登山を強いられる。
アルピニズム発祥の地でもあり、日本中のクライマーに愛される岩と雪の殿堂でもある。
平成16年、国土地理院により三角点が設置され、GPS測量により標高が2998mから2999mに変更された。
今回は劒岳でも数多くの人が登る別山尾根ではなく、マイナールート?の早月尾根を日帰りで登ってきました。
西山天王山駅に18時半に集合して、馬場島へ。
12時前に到着して、幸運にも1台だけ空いていた駐車スペースに車を停めて、テントで宴会。
各自少量のお酒を飲んでから就寝です。仮眠程度ですが2時間半ほど寝れたかな…。
3時起床、朝ごはんを手短に済ませ、テント撤収。
4時に登山口を出発です。今回は所属山岳会のメンバー、なべぞうさん、いずみさん、きくぞうさんとの4人。
独自のルールがあり、タイムリミットは11:30。この時間までに登頂出来なければ、その地点から引き返すというのが、今回の劔日帰りのルールです。
有名な石碑、「試練と憧れ」
さて、いよいよ出発ですが、最初からいきなりの急登。
さすが北アルプス三大急登、しょっぱなから木製の階段が延々続きますが、ほどなくコースは緩くなり1000mと書かれた標識がある休憩スペースに到着です。ここまでは4人一緒に歩いていましたが、少しペースが遅く、このままではタイム的にキツいので先に行かせてもらうことに。
いよいよワンデイ劔にチャレンジです。
ここからは少し平らなコースを進み、再び急登。
山道の雰囲気は、北アルプスの山を歩いているというよりは低山を歩いているような感じ。
そこから進むと最初の標識1,400m地点へ。
この辺りから根っこが張られた岩交じりの山道に変わり、道幅も狭くなります。
すぐに1,600m標識があり(間違っている?)、そのまま高度を上げます。
標高1,800m付近で、あたりが明るくなってきました。
山道に岩が多くなってきましたが、まだまだ樹林帯を抜ける気配はありません。
山道のまん中に、「山」と書かれた三角点らしき物があります。
明治に柴崎芳太郎測量官が埋設したと云われる標石で、よく三角点と間違われるようです。
標識から少し進むと、2,000m標識。ようやく2,000m台に到達ですが、まだあと1,000mほど登らんとあかんのか…。
朝日と北方稜線。切れ落ちた岩稜地帯が劔らしい。
途中に池塘があり、そこを過ぎると早月小屋はスグ。小屋手前のピークから。
6:52 早月小屋に到着。3時間ほどかかったことになります。
小屋の前には椅子とテーブルがありますので休憩場所として最適です。ここで少し休憩させてもらい、先に進みます。
今回は、水を2Lほど持っていましたので大丈夫でしたが、水場はこの小屋だけなので、足りない場合はここで補給するしかありません。
暑い日は要注意ですね。
少し登ると2,400m地点。小屋はもうずいぶん下に見えます。
200mごとに標識があります、2600m地点。
鎖をよじ登って少しすると、標高2,800m地点に到着です。ここから早月尾根の核心部に突入です。
足場は広くてしっかりしているので、難易度はそれほどではありません。 それに岩場にペンキでしっかりマークがありますので迷うこともないかと思います。
最後の鎖を登り上がると、前方に別山尾根との分岐の標識が見えてきました。
早月尾根は空いていたのに、室堂からの登山者は続々登って来ます。
そして、劒岳山頂に到着。時間は8:48でした。
馬場島からは4時間48分ということになります。けっこしんどかった…。
到着時、頂上はかなりのガスに巻かれていましたが、山頂でみんなの到着を待っている間にどんどんガスが晴れてきて最高の眺望が目の前に!
室堂方面
八ツ峰とその後ろには白馬三山。
祠も青空をバックに映えています。
山頂に9時前に着いたので、ラーメンやら珈琲やら、いろんな方の撮影やらをしながら、まわりの景色を眺めます。
先週行った、後立山連峰や、友人が登っている針ノ木岳なども見えています。
お気に入りの一枚。
ゆっくりのんびりしていると、10:48になべぞうさんが到着。
途中からペースが上がらなくなり、思ったよりも時間がかかったそうですが、めでたく登頂。おめでとうございます。
山頂でなべぞうさんと記念撮影。
なべぞうさんが撮ってくれました、かっこつけている図。(笑)
11:30のタイムリミットに、残念ながらいずみさんときくぞうさんは間に合いませんでした。
なべぞうさんと下山開始です。
途中まで一緒に降りていたのですが、少し離れるようになったところでトイレに行きたくなり(山頂でラーメンと珈琲とか飲みすぎた…)早月小屋まで急いで下りることに。
12:50 早月小屋着、トイレを済ます。
ちょっと休憩して、あとは登ってきた急登を延々降るのだが、これがまた長くてしんどい…。
途中で、いずみさんときくぞうさんが休憩しているところで出会い、少し休憩して先に馬場島へ向かいます。
何人かのハイカーを追い越して、ひたすら馬場島へ。
14:40 馬場島登山口へようやく到着。出発時は真っ暗でしたが、お日様の下で石碑などを撮影して、みんなの下山を待ちます。
珈琲を淹れながら待っていたのですが、ここでタイツを脱いだのが大失敗。
馬場島のキャンプ場周辺には、大量のブヨがいたらしく、最初は蚊かと思っていたのですが、あちこち噛まれてしまい、帰ってから痒くて大変でした。1週間ぐらい痒かった…、ブヨはアカんです。
16時半すぎに全員無事に下山、お風呂は17時までだったので入れませんでしたが、帰りの電車に時間に間に合わすべく急いで帰阪しました。
帰りの運転がツラかったけど、なんとか無事に大阪に帰れました。
山行記録
馬場島(4:00)⇒標高1,400m(5:25)⇒標高1,600m(5:35)⇒標高1,800m(5:55)⇒早月小屋(6:52~7:00)⇒標高2,400m(7:23)⇒ 標高2,600m(7:45)⇒標高2,800m(8:20)⇒別山尾根分岐(10:14)⇒剱岳(8:48~11:22)⇒早月小屋(12:50~12:55)⇒馬場島(14:40)
歩行時間:8時間6分 ※コースタイム:15時間
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