雪彦山 友人登路と上昇気流

雪彦山 友人登路と上昇気流

雪彦山のフリーマルチピッチに再チャレンジ

今年の5月に挑戦した、雪彦山の上昇気流。

その時の記事(上昇気流)

前回は天候に恵まれず、濡れた岩場に悪戦苦闘…。まったく歯が立たなかったのですが、今回は1泊で前回登れなかった(というか間違って取り付いた)友人登路とあわせて再挑戦してきました。

今回は天気に恵まれ、晴れとまではいきませんが、曇り空で雨の心配はなさそう。

早朝に梅田に集合して雪彦山に出発です。今回のメンバーは前回一緒に登らせてもらった師匠に、秀さん、聖さん、みゆさん、Fさんの6人で。

秀さん、聖さん、みゆさん、Fさんは地蔵岳の東稜と右カンテコースを登攀予定とのこと。

では、行ってみましょう!

初日はまず友人登路から。友人登路への取り付きは大曲から降って沢を渡り、沢が二股に分かれているのですが、片方の不行沢の右岸の方を登り、地蔵岳東稜の取り付き手前にある露岩から、さらに奥にすすんだハング帯の奥にあります。

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大ハング帯。あぶみを使ったエイドクライミングの練習にも使われているようです。

 

 

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ここが友人登路。今回は間違えませんでした(汗)

 

核心ピッチは1ピッチ目で5.11b。いきなり11b、カラダもあったまってないのでキツい感じです。

まずは師匠がOSトライ。

さすがに難しく、3ピン目あたりで痛恨のフォール。その辺りでとにかく手足が悪くなるのですが、何度か探ってみてムーブを解明し、トップアウト。

1ピッチ目なので、ロアーダウンして再チャレンジです。

そして2便目でレッドポイント!

バランシーな核心部分をうまく処理して完登です、さすが!

そして自分はというと、下からビレイしながら見ていたのですが同じようには行かず、まず核心手前でテンション。3ピン目の核心部分はA0で切り抜けました。難しい…。

その後はつるべでの登攀なので、偶数ピッチはトップで登らせてもらいます。

 

2ピッチ目はやさしいフェース。トポではⅣ+となっていますが、11bの後なのでやさしく感じます。無事にOS。

その次はオリジナルの核心だった3ピッチ目。左上していくランペ(ランペってのは凹角状のスラブみたいなところ?)から上部が厳しかった。

少々長めのルートだったので上部でかなり疲れ、ギリギリのクライミングだったんですが、なんとかフリーで登れました。師匠からも良くノーテンで登れたなとお褒めいただき、ここは収穫でした。

その次の4ピッチ目はトポではⅣ級になっており、ボルトがほとんどありませんでした。

途中に1箇所だけ友人登路のボルト(迷彩塗装が施してある)があったのですが、それ以外は全てハーケン。しかもリッジ上を登るルートはハングしている箇所が2箇所ほどあり、フォールしようものならその下のテラスっぽいところまで落ちてしまいそうので、精神的にツラいピッチでした。

Ⅳ級なので落ちるわけにはいかん…と思いながら、なんとかOS。うーん、これでⅣって…。トップは正直怖くて、しびれました。

友人登路は初トライで核心ピッチはA0でしたが、なんとかお伴の責任は果たせたので良かったです。

 

師匠、RP、OSおめでとうございます。特に1ピッチ目は凄かった。

終了点からは懸垂下降で取り付きまで。ダブルロープ50m2本で、3回ほどで降りられました。(師匠撮影)

 

別パーティは地蔵岳東稜を無事に登り、東屋で集合。

(こちらのほうが時間がかかったようで、お待たせしたようですいません)

その後、雪彦温泉で汗を流して、ご飯を食べてテントで宴会です。

久しぶりにキャンプで使っていた7テン、みんなで就寝です。

その日の晩は、やや疲れていたのと、ビールのおかげで早めに就寝。

師匠とみゆさん、Fさんは結構遅くまで盛り上がっておられたようで…タフやわ。

2日目は上昇気流に再チャレンジ

翌日は6:30起床。上昇気流にチャレンジです。

上昇気流の取り付きは、一般登山道を地蔵岳方面に向かって進み、途中展望台があるところの少し先に分岐があるので、左側に下っていき地蔵岳の正面壁の下部に取り付きます。

 

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これから登る、地蔵岳正面壁

上昇気流の核心ピッチは3ピッチ目で、こちらも5.11b。なので今日も自分の担当は偶数ピッチになります。

1ピッチ、2ピッチはともに5.10b。前回は1ピッチ目はなんとか登り、2ピッチ目はA0+1フォールだったので、ここはなんとかしたいところです。

師匠1ピッチ目をトップで。最初はいつでも緊張もあってカラダが硬い。ゆっくりと慣らしながらの登攀。無事に完登。つづいてフォローで1ピッチ目を登ったのですが、正直「前回濡れた状態でよく登れたな…」という感触。かなり難しく感じました。

そして本日のメイン課題の2ピッチ目のトップです。逆層の岩場なので手が悪く感じますが、足はスメアを効かせれば安定し、ギリギリながらもなんとかRP。ここは意地を見せられました。

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そしていよいよ核心の3ピッチ目、師匠がトップ。

2〜4ピンあたりがかなり細かく、手も足も悪い。先行者さんのチョーク跡にも若干迷わされたようで残念ながら完登ならずでした。

それで自分はというと、まったく歯が立たず、核心部分はA0とゴボウで…。ただ、前回よりはかなり早く登れました。

これはこれでスタミナ温存できたし、進歩って言えば進歩です。ただやはり外岩の11b、そう簡単にはいかんということを再認識したクライミングでした。

4ピッチ目はやさしく、別段問題なし。最後の5ピッチ目はセッピコルネッサンスに合流して終了ですが、最後のほうは岩が脆く、アルパインっぽいクライミングになりました。

右カンテルート登攀パーティーとも、地蔵岳の上で合流して一緒に下山。けが人やアクシデントもなく、無事に降りてくることができました。

ご一緒してくださった皆さん、楽しい2日間でした〜。ありがとうございました。